現在、「鹿嶋神の道」には3つのウォーキングルートがあります。
●ルート1「神の住むまち」は、鹿島神宮を中心とする歴史と伝統ある文化財、そして森と湖を有する自然豊かな鹿嶋市の景観を巡る15kmの
フルコースに加え、約10qの二つのショートコース(古道巡りコース、北浦巡りコース)があります。
●ルート2「剣聖の里」は、坂戸神社から沼尾神社に至る三社詣りの古道を経て、北浦を望む塚原古墳群、戦国時代に名をはせた剣聖塚原卜伝
の墓など、古代からの豊かな自然に包まれた約12qのコース巡るコースです。
コースの案内役は、神の道のシンボルといえる鳥居をデザインした4カ国語の案内板と破魔矢をデザインした道しるべが行います。
●ルート3「降臨の里」は、鹿嶋で最も古い神向寺や鹿島神宮のご祭神である武甕槌大神(たけみかずちのおおかみ)が出雲の大国主命(おお
くにぬしのみこと)と国譲りの話をされた後、降臨されたと伝えられる鹿島灘の東一之鳥居などを巡る12kmのコースです。
■鹿嶋神の道ルート1:神の住むまち
・鹿島神宮駅をスタートしてレンガ坂を上る途中に、鹿嶋が誇る@剣聖塚原卜伝像が駅を見下ろすように立っています。
・さらに坂を上りきると、鹿島神宮の大鳥居が目に入ります。大鳥居をくぐり神宮境内に足を踏み入れると、日本三大楼門の一つとされる朱塗りのA楼門が目に入ってきます。楼門を抜けるとBご神木の杉を背にした社殿にお参りし、さらに進むと国定公園で天然記念物に指定された巨木のC樹叢が続き、D奥宮に至ります。奥宮から右手150m先にE要石、左手の坂を下りるとF御手洗池があります。
・そして蘇ったGH三社詣りの古道に続くI谷津田の里山景観は、現代人の心を癒してくれるでしょう。谷津田を通り抜けて坂を上り切ったところに深い森に包まれたJ坂戸神社があります。坂戸神社に参拝し国土神社前を過ぎると、いよいよ休憩地点の豊郷公民館に到着します。ここまで約2時間ほどです。
・豊郷公民館を出発し、5分ほど歩くと県内で5番目に大きい前方後円墳のK夫婦塚古墳(LMはショートコースにある千年塚と稲荷塚古墳)です。そこから浄水場まわりを回って広々としたN北浦湖畔に出ます。天気が良ければ行方台地の向こうに筑波山を望むことができます。そして中世以来、鹿島神宮の西の玄関口となっ た朱塗りのO一之鳥居が、その威容を湖面に映し出します。トイレ休憩は一之鳥居近くの豊津公民館を利用できます。
・一之鳥居から鹿島神宮までのいにしえの参道沿いに、P鎌足神社、Q根本寺、R鹿島城址、S護国院といった由緒ある寺社、城跡があり、まさに古代からの悠久の歴史を実感してもらえるでしょう。ゴールまで休憩時間を入れて約5時間ほどです。
@塚原卜伝像 A鹿島神宮 楼門 B鹿島神宮 社殿とご神木 C鹿島神宮 奥参道の樹叢 D鹿島神宮 奥宮 鹿島神宮駅を見下ろすレンガ坂の途中に立つ、鹿嶋が誇る剣聖塚原卜伝像 鹿島神宮の境内で迎える朱塗りの楼門は、日本三大楼門の一つ(国の重要文化財) 社殿は徳川秀忠が奉納。奥に堂々とかつ荘厳にそびえ立つご神木は、樹齢1300年とされる。 本殿から奥宮まで真っ直ぐな奥参道と両側の杉とスダジイの巨木は人に癒しの場を与えてくれます。 徳川家康が本殿として奉納したもので、秀忠が本殿奉納時に奥に移設されたものです。 E鹿島神宮 要石 F鹿島神宮 御手洗池 G三社詣りの古道 入口 H三社詣りの古道 切通し I三社詣りの古道 谷津田 鹿島七不思議の一つ。地震抑えの石と信じられている。 鹿島七不思議の一つ。湧水の池で、大人も子供も胸までの深さしかないと言われる。 鹿島神宮、坂戸神社、沼尾神社を結ぶ奈良時代から小道は、人を異次元の世界に誘う。 三社詣りの古道の坂はシダが生い茂る切通しの道。 谷あいの古道に広がる谷津田の里山風景は、日本人のこころのふる里。 J坂戸神社 K夫婦塚古墳 L千年塚 M稲荷塚古墳 N北浦湖畔 中臣氏の祖先の神を祀る社で、鹿島神宮の摂社の一つ。国指定史跡。 6世紀前半に造営された鹿嶋市最大の前方後円墳(全長108m、高さ7.5m) 6世紀頃に造営された円墳。鹿島神宮の神官と鶴にまつわる伝説から千年塚と言われる。 円墳の頂上に古墳の名称由来となる稲荷大明神が祀られている。 対岸の行方台地の向こうに筑波山を望む夕景はすばらしい O一之鳥居 P鎌足神社 Q根本寺 R鹿島城址 S護国院 鹿島神宮に通じる鎌倉時代からの西の玄関口。2013年再建された現在の鳥居は水上鳥居として日本最大。 大化の改新を断行した藤原鎌足を祀る神社。鎌足は鹿嶋が出生の地とされる。 聖徳太子の開基とされる日本最古の寺の一つ。仏頂和尚を禅の師よ仰ぐ松尾芭蕉も訪れた。 鹿島氏の居城であったが、1591年に佐竹氏に滅ぼされた後、廃墟となった。今は市民に親しまれる桜の名所。 護摩堂とも呼ばれ、709年に明道上人が創建したとされる。ご本尊は一木づくりの不動明王。
ほかにも、コース途中の次の場所も見逃せません。
●鹿島神宮内のパワースポット:ご神木、要石、御手洗池
●4月の鹿島城址の桜祭りと水神川桜並木、6月の根本寺アジサイ、9月は道沿いの彼岸花。
●鹿島神宮参道にあるミニ博物館ココシカは、鹿嶋の理解を助ける展示物があります。
■鹿嶋神の道ルート2:剣聖の里
・豊津公民館をスタートして、谷津田の桜並木の水神川沿いに歩き、緑色の道しるべに従って坂戸神社に続く@谷津田の里山景観は癒してくれで
しょう。坂戸神社を過ぎて沼尾神社へと続く三社詣りの古道では、鎮守の社、A熊野神社があり、さらに進むと道沿いにB鹿嶋特産の正月用生
け花に欠かせない黒松栽培地が広がります。
・そして三社詣りの目的地、鹿島神宮の摂社であるC沼尾神社に行き着く。まさに神の住む深い森の中に佇む社で、心を癒してくれます。
・沼尾神社から林の中の小道を抜け、かって太平洋岸でつくった塩を北浦側に塩を運ぶソルトロードを歩くと、道沿いにD塩釜神社があります。
かしま灘の浜は製塩業で栄えた時代もあり、文太長者物語の伝え話も残されています。ここからしばらく歩くと、休憩地点の鹿島ハイツスポー
ツプラザに到着します。ここから筑波山をバックにした北浦の眺望は素晴らしい。
・鹿島ハイツを出ると、剣聖の里といわれる塚原郷に足を踏み入れます。まずE塚原古墳群に行き着きます。ここには手つかずの森の中に69基の 円墳が眠っています。森の中には二つの神社が祀られており、古代から現代まで祈りの場所です。この森を抜けるとF金砂神社があり、さらに 塚原館跡の脇を通り抜けて、切通しの坂を下るとG塚原卜伝の墓に行き着きます。卜伝の位牌はすぐ近くのH長吉寺に安置されています。
・長吉寺を出ると、最後にI水神社に参って、ゴールの豊郷公民館に戻ってきます。ゴールまで休憩時間を入れて約4時間半です。
・ルート2はルート1に劣らず、悠久の歴史と豊かな自然を体感してもらえるでしょう。
@谷津田の道 A熊野神社 B三社詣り、沼尾への道 C沼尾神社 D塩釜神社 鹿島台地には多くの谷津があり、谷津田は人家が少なく古の里山の光景が広がる。 猿田地区の鎮守の社。万物の創造神、イザナギ、イザナミの神を祀ってある。 沼尾神社へ通じる三社詣りの古道沿いには、鹿嶋特産の黒松栽培地が広がる。 香取神宮の祭神、経津主命(ふつぬしのみこと)が祀られている。鹿島神宮の摂社の一つ。国指定史跡。 祭神は塩土翁命(しおつちのおきなのみこと)。太平洋側でつくられた塩を北浦側へ運ぶ塩の道の守り神。 E塚原古墳群 F金砂神社 G塚原卜伝の墓 H長吉寺 I水神社 北浦を望む台地の森に埋もれている古墳群。7世紀後半に造営された小規模の円墳群。 沼尾地区の鎮守の社。16世紀末に移り住んできた佐竹氏系統の住民が建立したと推測される。 戦国時代に生きた剣の達人で「鹿島新当流」の開祖、塚原卜伝の墓所。鹿嶋市が誇る偉人の一人。 創建は1566年頃とされ、剣聖塚原卜伝夫妻の位牌を安置。本堂は2014年に改築。 須賀地区の鎮守の社。18世紀初頭に錦織内匠家の氏神を水運の守護神として祀ったとされる。
■鹿嶋神の道ルート3:降臨の里
・まちづくり市民センターをスタートし、まず国道51号線沿いの@阿波神社にお詣りし、鹿嶋市内で最も古いとされるA神向寺をでは市指定の山門と鹿嶋一の大イチョウに迎えられ観音堂にお詣り、B鹿嶋灯台を目指して歩きます。
・灯台下にある茨城県内でも希少価値のあるC百基の庚申塔を見た後、D明石の厳島神社、E鹿島灘の砂丘の上に祀られた姫の宮神社、F降臨の浜へと下り、水平線が見渡せる太平洋の雄大な景観を目の当たりにすれば、心洗われる思いがすることでしょう。そして鹿島神宮のG東一之鳥居に至ります。
・この後、H方光院・息栖神社を経て波野公民館で休憩します。休憩後にI鹿嶋特産の広大な汐菜キャベツ畑の中を歩き、J住吉神社にお詣りしてから鹿島神宮とゆかりの深い下津(おりつ)の道ではK末無川やL鬼塚、M潮社(いたのやしろ)、N安らぎの森を巡り、ゴールのまちづくり市民センターに戻って来ます。ここでも古代から近世までの歴史ロマンを体感することでしょう。
@阿波神社 A神向寺 B鹿嶋灯台 C百基の庚申塔 D明石の厳島神社 神幸寺地区の鎮守の社で、祭神は猿田彦命。村の守り神であり旅や交通安全の神。 行基を中興の祖と仰ぐ鹿嶋で最も古い寺。江戸時代に鹿島神宮から譲られた山門は市指定の文化財。 明石の高台に立つ高さ32m(海抜63m)の灯台は、現代の海の守り神。 青面金剛を刻んだ10基の石仏と「庚申」を刻んだ90基の庚申塔は茨城県でも珍しい。 安芸の宮島の厳島神社より勧請して建立された社。鯉の泳ぐ池と社までの急階段が印象的。 E姫の宮神社 F降臨の浜 G東の一之鳥居 H放光院/息栖神社 I汐菜キャベツ畑 明石地区の女性の守り神として女性に服を授ける神様である玉姫命を祀る。 鹿嶋の神様が出雲の神様と国譲りの話し合い後、降臨されたとされる浜は、水平線が臨める。 鹿島神宮の東西南北4ヵ所ある一之鳥居の一つ。津波よけの防波堤の向こうは太平洋(鹿島灘)。
方光院は明石村の菩提寺。十三仏堂の隣に東国三社の一つ神栖神社の分社がある。 鹿島サッカースタジアムをバックに広大な鹿嶋特産の汐菜キャベツ畑が広がる。 J住吉神社 K末無川 L高天原と鬼塚 M潮社 N安らぎの森 小宮作地区の鎮守の社で、祭神は神宮皇后である息長帯媛皇命を祀る。 鹿島の七不思議の一つに数えられたが、今は周辺の開発で水が枯れた幻の川。 高天原は鹿島の大神とつながりが深く、鬼塚は成敗した鬼の首を埋めたとされる。 潮宮(いたみや)とも呼ばれ、隣まち潮来の地名の由来ともなった社。 鹿島神宮の森の一部で、散策路して整備された市民憩いの森。
季節の見どころ
鹿島神宮では年間を通じて多くの祭事が執りおこなわれます。代表的な祭りは次のとおりです。祭事に合わせてウォーキングを楽しむのもお勧めです。
・1月7日:白馬祭(おうめさい)
・2月3日:節分祭
・3月9日:祭頭祭(色鮮やかな衣装を身に着けた囃人が樫の棒を打ちならし、参道を練り歩く華やかで勇壮な祭り)
・5月1日:御田植祭、流鏑馬
・6月第2日曜日:古武道奉納演武大会
・9月1〜2日:神幸祭(じんこうさい)、提灯祭(ちょうちんまち)(神様が本殿から行宮に出御する祭りで、提灯祭は出御の明かりとして行われる勇壮な行事)
・9月2日:御船祭(12年毎の午年に行われる最高の格式・規模の華麗な祭り)
・10月上旬:日本古武道交流演武大会
・11月3日:相撲祭(11月は、菊花展開催中)
ピンバッヂ マフラータオル ペットボトル
ホルダー日本酒 揚げおかき ガイドブック 神社のシンボルである鳥居と破魔矢、北浦の湖面をイメージしたロゴマークをピンバッヂに仕上げたものです。
タオルはウォーキングの必携品。ロゴマーク入りマフラータオルは、おしゃれなお供です。
ペットボトルはウォーキングの必携品。ロゴマーク入りホルダーはおしゃれなお供です。
三社詣りの古道沿い、ホタルの里と呼ばれる谷津田で栽培された無農薬米を使用した純米酒原酒、懐かしき里山の味です。 北浦に面したコメ農家が素材にこだわって、自慢の食感と味に仕上げた古代米入り揚げおかき。ウォーキングのお供に最適です。 鹿嶋神の道ルート1とルート2の見どころを、外国人にも理解してもらえるように、豊富なカラー写真と英文対訳付きのやさしい解説書で、ウォーキングを倍楽しめる冊子(60頁)です。